巨弾新連載

2007年11月20日 (火)

さんまのまんま予想動画のこと

こんにちは。トリオフォーです。
これから時々、僕らがこれまでどんなことをしてきたのかをふりかえりつつ、それにかこつけて言いたい放題なんかもしてみるという、
新連載シリーズを、不定期ではじめることにしました。
題して「トリオフォーのあゆみ」

第一回は、先日までYOUTUBEに上げていた僕らで作ったある動画についてです。

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「さんまのまんま予想動画」

これは、今年の6月1日に、おなじみの人気番組「さんまのまんま」に、ダウンタウンの松本人志さんがゲスト出演する、という話題に着想を得て、トリオフォーで作った映像です。
構成作家の高須光聖さんのブログで、放送に先がけてまず
その収録の様子を伝える文章が公開され、自分の番組以外へのゲスト出演をほとんどしない松本さんが、しかもあのさんまさんの番組に出るというイベントに、我々もかなりやる気になったのでした。

「番組の内容が気になってしょうがないから、いっそのことその内容を予想して YOUTUBEにあげねえ?」

「風が気持ちいいからみんなでズボン脱いで下半身見せあわねえ?」くらい唐突な申し出でしたが、色々考えると合点もいったので
とにかくみんなで適当に駄話をする感じで予想して、夜通し大いに盛り上がりました。

「まず映画の話はするっしょ(初監督作『大日本人』の公開前日の放送です)」
「まっちゃんの飲酒の話にはなるでしょ」
「まっちゃん焼酎のお湯割り頼むっしょ。冒頭。」

その後、著作権にふれないようにとの配慮もありつつみんなでせっせとイラストを描き、それを動かすことで映像化したのですが、なんのことはない、既成の音楽をふんだんに使ってしまい、それが原因かはわからないのですが、現在ではYOUTUBE上では配信を差し止められてしまいました。
ただ、公開中は非常に多くの方が動画を見てくれていて、記憶が確かなら予想篇だけで300,000viewは行っていたように思いますので、
これをお読みの方の中にも覚えてくださっている方もいらっしゃるかもしれません。
そう、「予想篇」と銘打って作った映像は、放送日のたしか1週間か10日前に上げて、放送を待ったのです。 さらに放送の5日後くらいに、今度は実際に放送された内容を検証する「答えあわせ篇」というのを作ってあげました。
この答えあわせ篇も、確か170,000viewくらい行ったと思います。
こちらははなから放送された映像を素材としてそのまま使っていたので、やはり削除されました。
今度は「関西テレビ」さんの依頼によりと、ハッキリと差し止めを求めた団体名も告げられた上でのことでした。

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この「答えあわせ篇」、view数こそいったものの、コメント欄の書き込みがボロクソで、「編集するな」とか「うざい」とかいったヤジ的な攻撃が過剰なまでにありました。中には「頼むからそのままあげてください。そのままのが見たいです」といった「知らねーよ」的な書き込みもあり、出来上がったものを解体して再構成することに対する何らかの圧力なのか、それともなんか小学生の教師がやたらとうまい作文書いてきた子供に、よく確かめもせず
「人が書いたものを写したりせずに自分で書かなきゃだめでしょ?」と言ってしまったりするようなところの暴力性と全く同じものに焚きつけられたやつらによるフーリガン現象なのか、分かりかねていました。

正直こっちの編集なんて時間のない中最低限の趣旨を伝えるために突貫工事でやっているもので、技術を誇示しているなどという横やりからは程遠い内容でした。

だから正直反応にはへこみました。。このていたらくは… 西郷どん、日本はどげんしたらよかとですか?

西 「しらんばい。」

この映像、今となってはネット上でお見せできないわけですが、延々書いてきて何が言いたかったかというと、著作物の2次使用に対する全部ではありませんが、取り決めの一部に、とても強引なところがあるんじゃないかなあということです。
インターネットの登場で「個人で楽しむ」の意味が確かに大きく変わったと言える部分もあるのかもしれませんが、別にプロの機材や手順を踏んで作ってるわけでもない、ただでさえレートの低い猛烈に劣化した映像を、楽しみのために加工してみんなで楽しんだっていいのではないでしょうか?
結果、その数が市場だかなんだか既成の何かを脅かしたとして、全く新しい仕組みでそうなってきたんだから、もっと説得力のある理由で応じて欲しい気がします。せめて「強制的に削除する」前に、メール1往復くらいのやりとりがあってもいいんでないか?
小市民の楽しみに市場の原理が土足で入ってきていい理由が分かりません。

まあまあ、いきり立ったところでそれはあくまでこっちの言い分です。
きっと結局は謝りたくなってしまうような大変な理由とかもあるんでしょう。でもなんかもっとこう…喧嘩っぽくない感じで解決できたらいいよなーと思います。
あらゆる映像は完パケとしてだけではなく、再利用の際にどの文脈で取り上げるかや、どのように切り取られるかといった部分での「表現」の可能性も持っていると思うので、ひたすら経済的な理由での「規制」の話ばかりしているのはショボい気がします。
大体、自分の周囲を見渡してみて、
「そんなことしたらいけないんだよ。」
とかいうやつ程、座をシラケさせるヤツいないでしょ?
もっと粋に諭されたいです。やられるにしても。。

結局雑記風でした。

(了)